CPM(Corporate Performance Management)とは、企業が経営品質の向上のために企業が企業戦略をたて、それにもとづいて戦略を実行していくとき、その実行プロセスを測定し、測定するときにどこを見るのか、誰がいつ見るのか、それらの仕組みはどのような方法で作るのか、実現手段として何があるのか、というこれら改善活動の全体をさす。日本語では企業パフォーマンス管理、企業業績管理と呼ばれる。
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CPMの概要
CPMとは企業の業績を最適化するための補助となる一連のプロセスを指す。
具体的には、まず最初に企業戦略、企業目標をたてることにある。短期・中期・長期と目標をたて、その目標を可視化、数値化できる状態にし、会社全体で目標に対して共通認識を持つことが求められる。 次にその目標に対し、現状を把握する必要がある。現状の情報を収集し、目標達成するためにはどれぐらいの費用がかかり、どのようなリスクがあるかを具体的に想定しておかなくてはならない。その目標が現実可能なものなのか、リスクに対してどのような策を講じるのか、現状を把握したうえで判断をしなくてはならない。 現状を把握し、適切な判断をするには常に適正な情報を適時収集する必要性がある。そこで必要な情報を収集するための指標を作成する。また、同時にその指標が最善で適正なものかどうかを絶えず測定し続けなければならない。
これらのプロセスをCPMでは絶えず監視、管理、測定し、そこから得られる適正な情報をもとに次の行動を決定していく。これらの要素が全社的に機能したとき業績は最適化へすすみ、CPMを達成することができる。
EPM(enterprise performance management)、BPM(business performance management)、SPM(Strategic Performance Management)もCPMと同様の概念である。ちなみに下記にでてくるBPMはBusiness Process Managementの略であり、本章のBPM(business performance management)とは別物である。
CPMを実行するための手法
CPMとは業績を適正に管理するという大変幅の広い概念であり、一連のプロセス上に業務の可視化、情報収集などのいろいろな要素があるのでCPMを行うための手法はその目的によって様々である。製造業の製造ラインの業務プロセス改善にはシックスシグマ、製品の品質管理を行うTQC、多角的な視点での目標設定、達成方法を可視化するBSC、情報の分析にはBI、情報の格納にはデータウェアハウスなどが挙げられる。
ただし、これらの手法を一つ採用してもCPMとしての成果はあまり期待できず、それぞれの目的に合わせてそれぞれのツールが総合的に働くようになってCPMは達成される。
CPMの目的
CPMの大目的は業績を適正に管理することだが、他には業績を多角的な視点から測定、監視することによって問題点を早期に発見し、改善策を実施することも目的としている。また、資金・人材・資材・その他のリソースの利用効率を高める補助としても期待されている。
具体的には
- 情報の精度を高め、来期の予算策定の時間を短縮できる。
- 経営目標、経営戦略を可視化することによって、社員の判断基準ができ、決定スピードが上がる。
- 情報が一元化されているので本社、子会社などの枠を超えた経営管理をすることができる。
- 業務プロセスの可視化により無駄な行程がわかり、時間的にも費用的にも効率が上がる。
- 適正な情報により分析やシミュレーションを事前に行うことによって予算達成のための課題の認識や、リスクの把握が可能になり外部に公表し株主にコミットできる。
- 副産物的な要素として、企業全体のデータを手に入れることができるようになって部門責任者や担当者の組織の運営能力が向上する。
CPMの必要要素
CPMを実施するにあたって大事な要素は可視性、適時性、整合性の三つであるとされている。
まず可視性は業務プロセスを可視化、情報の開示、ある状況を同じ尺度・単位・計算方法で見ることができるなどが挙げられる。
適時性は情報を必要なタイミングで入手できる、結果を予測・予見できる先行指標を用意していることなどが挙げられる。そして、整合性とは経営戦略と経営管理制度の整合、本社の管理と各拠点の管理の整合性、PDCAサイクルの確立などが挙げられる。
つまり、CPMは企業の必要な情報を適時に収集し、現状を把握、その状況に応じて適時に対策を講じていくことを特に目的としている。
この点において効果を発揮するのがKPI(Key Performance Indicator)である。KPIによって重要な指標を特定し、その測定方法を決定することにより、適時適切なデータによって組織の業績、状況を的確に評価できるようになり、次の行動を決定できるものとされている。
CPMの背景
情報化時代以前には情報源からの情報収集、情報解析にコンピュータが存在していなかったためその分、手間取っていた。 しかし、ビジネスの場にコンピュータが導入され、情報が大量に溢れる時代が到来し、情報を適時に適当な形で活用することが特に求められるようになった。 そこで1989年にガートナー社が有益な情報を適時に使用していく手法をBI(ビジネスインテリジェンス)と名づけ、世間に広めていった。 そして、BIの重要性が高まるにつれその上位概念としてガートナー社が2001年よりCPMを提唱した。BIは情報を適時に適正な形で活用することを目的としているが、情報だけでなく業績を適正に管理する必要性が強くなりCPMという概念が生まれてきた。
また現在、ガートナー社が発表している「Corporate Performance Management(CPM) Suites Magic Quadrant」でCPM分野におけるリーダーを決めている。 これは、ある時点や期間における特定の市場や分野での供給者の業績をグラフ化したもので、ガートナー社の定義に基づいて、当該市場向けの基準に特定の供給者を当てはめた場合の評価を分析している。 そして、現在優れた業績をあげており、市場の方向性について明確なビジョンを持ち、サービスの提供を最適化するために改善活動に取り組み続ける企業をリーダーとして選んでいる。 ただし、このガートナー社の取り組みはリーダーに選ばれた供給者のみを推奨しているわけでなく、単に調査ツールとして使用されることを目的としているとガートナー社は発表している。
CPMにおける代表的な活用ツール
- OLAP(Online Analytical Processing)
- スコアカード
- データウェアハウス
- ドキュメントウェアハウス
- テキストマイニング
- DM(Data mining、データマイニング )
- EIS(Executive information system、経営者情報システム)
- DSS(Decision support system、意思決定支援システム)
- MIS(Management Information Systems、経営情報システム)
- SEMS(Strategic Enterprise Management Software、戦略経営管理ソフトウェア)
- デジタルダッシュボード
BPM(Business Process Management)におけるCPMの有効性
2002年のSOX法制定以降、アメリカ企業はBPM(Business Process Management)や内部統制活動のレベルを上げる取り組みとしてCPMを活用する企業が増えている。
というのも、CPMはリスクの早期発見、そして早期に対策をこうじることができるので、リスクマネージメントのツールとして、また業務内容、業務に必要な情報を可視化できるツールとしても高く評価されているからである。




