BPMNとは「業務の流れ」を図解描画するための記法(Notation)。Business Process Modeling Notation。2004年に国際標準化団体により「BPMN 1.0仕様」が定義され、以後、世界各国で利用されるに至っている。
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BPMN概要
BPMNとは「業務の流れ」(ビジネスプロセス)を描画表記する(モデリングする)ための記法(Notation)である。BPMNの記法に従って描かれた図は、業務フロー図(ビジネスプロセスダイアグラム(BPD)、業務の流れ図)となる。あえて具体的に「BPMN図」と呼ぶ事も出来る。
BPMNの記法に従って描画する事で、関係者は「業務の流れ」を直観的に理解共有する事が出来る。「ビジネスプロセスの管理活動」(Business Process Management: BPM)において、ビジネスプロセスの理解、評価、分析、改善する時に有効である。SOX法/J-SOX法の制定以降は、上場企業および上場準備企業に求められる「内部統制活動」や「内部統制報告書作成活動」において、「業務の流れ図」を描画するために活用されるケースが少なくない。
なお、BPMNは「Business Process Modeling Notation」の略であって、「BPM (Business Process Management) Notation」の略ではない。またBPMN2.0からは「Business Process Model and Notation」に変更される。
歴史沿革
| 標準化団体 |
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- 2004年05月: 国際標準化団体BPMI.org(現在OMGの一組織)により「BPMN 1.0」仕様が公開される
- 2008年01月: 国際標準化団体OMGにより「BPMN 1.1」仕様が公開される
図形要素
| フローオブジェクト |
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描画表記するための図形要素(モデリング要素)は4分類11種存在し、これらは基本要素(コアエレメント/BPD Core Element Set)と呼ばれる。
- フローオブジェクト (Flow Objects)
- 接続オブジェクト (Connecting Objects)
- 1.シーケンスフロー 2.メッセージフロー 3.関連(アソシエーション)
- スイムレーン (Swimlanes)
- 1.プール 2.レーン
- 成果物 (Artifacts)
- 1.データオブジェクト 2.グループ 3.注釈(アノテーション)
| 接続オブジェクト |
|---|
各基本要素のそれぞれに数個から数十個の拡張書式が存在する。それらは拡張要素(BPD Extended Element Set)と呼ばれる。
- イベント
- アクティビティ
- a.タスク b.サブプロセス (bx.埋め込まれたサブプロセス by.参照サブプロセス bz.再利用サブプロセス(※4))
- 1.ループ(Loop) 2.マルチインスタンス(Multi-Instance)(※3) 3.アドホック(Ad-Hoc) 4.補償(Compensation)
- ゲートウェイ
- a.排他ゲートウェイ(Exclusive Gateways/[XOR-Split,XOR-Join]) (ax.データ準拠排他(Data-Based Exclusive) ay.イベント準拠排他ゲートウェイ(Event-Based Exclusive))
- b.包含ゲートウェイ(Inclusive Gateways/[OR-Split,OR-Join]) c.複合ゲートウェイ(Complex Gateways) d.併合ゲートウェイ(Parallel Gateways/[AND-Split,AND-Join])
- シーケンスフロー
- a.(非制御)シーケンスフロー b.制御シーケンスフロー(Conditional Sequence Flow) c.デフォルトシーケンスフロー(Default Sequence Flow)
- 関連
- a.(方向性を持たない)関連 b.方向性を持った関連(Directional Association)
- ※1) BPMN1.1仕様で追加された
- ※2) BPMN1.1仕様(英語)で「Rule Event」から「Conditional Event」への名称変更があった
- ※3) BPMN1.1仕様で形状変更があった
- ※4) BPMN1.1仕様で「独立したサブプロセス(Independent Sub-Process)」から「再利用サブプロセス(Reusable Sub-Process)」への名称変更があった
BPMNの特徴
- “流れ”の可視化に特化している
- BPMNの記法は「業務の“流れ”」(ビジネスプロセス)をモデル化するために考案されており、ビジネスプロセスを流れるデータや、企業組織の構造を定義する事は出来ない。(BPMN2.0以降は大幅に変更される)
- エンドユーザ視点である
- 情報システム管理者やソフトウェア開発者が利用するモデリング記法はUMLをはじめとして様々存在するが、エンドユーザが理解し読み書きする事は困難である。他方BPMNの記法は、経営者や一般従業員にとも直観的に理解できる。
- コンピュータにとっては理解し辛い
- BPMNの記法は「業務の流れ」(ビジネスプロセス)を“描画”によってモデル化する。すなわちBPMN図は“画像”であり、コンピュータにとっての可読性は「ビジネスプロセスをXML等の“文字”によってモデル化する言語(BPELやXPDL)」に比べて低い。(BPMN図は「実行可能な状態にない」)(BPMN2.0以降は大幅に変更される)
- 表記が一意に定まらない
- 分岐があるビジネスプロセス等を表現する場合、数種類の表現方法が存在する。
BPMNの動向
2007年に発表された「BPMN2.0のRFP草案」の中でBPMN2.0の方向性が示されている。ビジネスプロセスに関する“流れ情報”だけでなく、その他の様々な属性情報を定義できる仕様になる見込み。(BPMN1.1仕様とBPDM1.0仕様との融合)
関連記事
参考文献
- BPMN1.1仕様(2008-01-17)
- BPMN2.0のRFP草案(2007-04-01)
- BPM Story(2009-06-01)
- BPMN超入門(2009-07-03)
- ビジネスプロセスモデリングの鉄則(2009-11-11)









