ARIS (Architecture of Integrated Information Systems) 統合情報システムアーキテクチャの考え方を示す。ARISコンセプトとも表現される。
概念図が家の形をしていることからARISハウスと呼ばれる。
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概要と経緯
ARISは、業務視点のビジネスプロセスモデリング用のBPMツールとしてアウグスト・ヴィルヘルム・シェアー博士によって研究された。1994年に、ザールランド大学情報システム研究所(IWi)を母体としてIDS Sheer AGが同氏によって設立された。ドイツのザールブリュッケンに本拠を置き、ビジネスプロセスエンジニアリングに焦点をおいたコンサルティング/ソフトウェア開発企業となっている。 IDS Sheer AG は、包括的なビジネスプロセスマネジメントを実現するために、業務モデル化のための手法(メソッド)、ツール、モデル、アプリケーションを統合したコンセプトARIS House of Business Engineering(以下、ARISハウス)を開発した。
ARISハウスのモデルを用いることによって、「プロセスとは、組織が機能とデータを活用してアウトプットを生み出す、一連のロジックである」というシェアー博士の理論を元に、「組織」「データ」「ファンクション」「アウトプット」という4つの静的な業務プロセスの要素を知的に関連づける分析を行うことができる。
ARISハウスの構成
ARISハウスは、企業構造を表す階層を持つ4つの静的なモデルと、「イベント」という時間軸を考慮した企業活動を表す1つの動的なモデルで表現する記述法である。
- 静的モデル
- - 組織 : どこの組織が実施するか(Who)
- - データ : どの情報を扱うか(What)
- - 機能 : どの機能で処理するか(How)
- - 製品・サービス : どの製品・サービスを提供するか(Why)
- 動的モデル
- - プロセス : どんなプロセスか(When)
ARISハウスの概念図を図1に示した。 「製品・サービス」は企業の事業を支える土台であり、実際に実行する「組織」が屋根となり、企業内の「機能」や「データ」が柱としてこれを支える。そして、これら4つのカテゴリーに時間軸をつけたものが「プロセス」であるという考え方である。
ARISモデリングでは、企業構造と企業活動を ARISハウスを利用して整理する。
企業構造は、4つの静的情報としてマスタ化され、プロセスとはこれらの部品が時系列上でどんな関係を持って流れているかを明示することで整理される。
各ビューはさらに要件定義、仕様設計、構築に分けられ、情報システム開発の各フェーズで定義すべきドキュメントの種類が分類されている。
ARISハウスによるドキュメント分類例
ARISツールには、組織を記述するための組織図や業務階層関係を記述するためのファンクションツリーなど、100種類以上のモデルテンプレートがあらかじめ定義されている。このモデルテンプレートは、ARISハウスに従って分類できる。以下にモデルテンプレートの一部を分類した例を示した。
- 組織 - 組織図
- データ - 用語モデル、eERM、eERM属性割当図
- 機能 - ファンクションツリー、目的図
- 製品・サービス - 製品・サービスツリー
- プロセス - プロセス選択マトリクス、付加価値連鎖図、eEPC、PCD、ファンクション割当図、製品/サービス図、オフィスプロセス、製造プロセス
ARISハウスの利点
ARISハウスは企業活動を分類するものとして、非常にシンプルでわかりやすく、普遍的に利用できる。 これまではシステム開発の現場にある資料において、静的情報が整理された資料と業務機能が記述された資料の間に関連性がなかった。しかしARISハウスの概念を利用することによってこれを記述することができ、今自分が何を整理しているのかを意識できることから、効率的に作業を進めることができる。思考の整理としても非常に有効である。
BPM業界との関係
ARISのアーキテクチャはシェアー博士によって研究/開発されたビジネスプロセス管理(BPM)の為の総合的なプラットフォームである。
このプラットフォームを元に開発されたIDSシェアー社製品はビジネスプロセス管理をする上での設計/実装/実行を行うことができる。
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