善管注意義務とは、善良な管理者の注意義務をもって業務を執行する事。 会社役員は会社と委任関係にあり、 善良な管理者としての注意義務・忠実義務がある。
目次 |
善管注意義務の概要
委任契約関係においては「善良な管理者」としての注意義務が発生する。
民法 第十節 委任
第六百四十三条(委任)
委任は、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。
第六百四十四条(受任者の注意義務)
受任者は、委任の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって、委任事務を処理する義務を負う。
第六百四十五条(受任者による報告)
受任者は、委任者の請求があるときは、いつでも委任事務の処理の状況を報告し、委任が終了した後は、遅滞なくその経過及び結果を報告しなければならない。
第六百四十六条(受任者による受取物の引渡し等)
受任者は、委任事務を処理するに当たって受け取った金銭その他の物を委任者に引き渡さなければならない。その収取した果実についても、同様とする。
2 受任者は、委任者のために自己の名で取得した権利を委任者に移転しなければならない。
例えば、会社役員は株主から経営に関する委任を受けているため、 法律・定款違反や、違法配当案の提出などの行為が処罰対象になる。 取締役会にて違法行為が決議された場合、 その決議に賛成した取締役も連帯して責任を負う事になる。
会社法 第三百五十五条(忠実義務)
取締役は、法令及び定款並びに株主総会の決議を遵守し、株式会社のため、忠実にその職務を行わなければならない。
なお、委任契約での委任者は、 委任された業務を誠実に処理する義務はあるものの、 その完成や数値達成までを義務とはされていない。
業務プロセスにおいて、委任関係にある構成員に対して、 その完成責任を問う事は難しい。
適切な意思決定プロセス
会社役員が、業務執行に関する意思決定を行った時、
- 適切な情報の収集
- 適切な意思決定のプロセス
を経たと判断される場合には、 仮に会社に大きな損害が発生した場合であっても、 善管注意義務違反に問われないと考えられる。 「ビジネス・ジャッジメント・ルール」とも言われる。




